2018年6月10日 子どもの好きなイエス様
かわいい赤ちゃんもきれいな花も人の心を豊かにします。愛を注ぐ人の心には愛が育ち、愛が増えます。主イエスの愛の言葉によって育てられたわたしたちの心が愛を増やし、世界の人に愛を届けるのです。
(説教本文)ルカによる福音書18章15-17節
赤ちゃんは誰かが育ててくれないと生きて行くことも、大きくなることもできませんね。赤ちゃんにおっぱいを飲ませてあげないと、赤ちゃんは生きて行くことも成長することもできません。ここにある花も誰かが育ててくれました。こんなにきれいな花に育だったのは、花農家の人たちが心を込めて育ててくれたからです。でも、赤ちゃんも花も、育ててもらうだけではありません。実は赤ちゃんも花も、わたしたち、大きくなった子どもや大人を育ててくれているのです。赤ちゃんが大人を育てる、えー、それは無理だよ、と思うかも知れません。ではそのことをお話ししますから、よく聞いてください。
赤ちゃんはみなかわいいですね。人間の赤ちゃんだけでなく、猫の赤ちゃんも、犬の赤ちゃんも、猿の赤ちゃんも、パンダの赤ちゃんも、赤ちゃんはみんなかわいいですね。赤ちゃんをかわいいと思うのは、赤ちゃんを見ている人の心が喜んでいるからです。赤ちゃんを見て喜んでいる心は、赤ちゃんのことを大切にしようと思います。赤ちゃんに愛をたくさんあげたいと思います。愛をたくさん受けて育った赤ちゃんが成長して大きくなると、自分がもらった愛を他の人にあげたくなります。人だけではありません。動物も、植物も、すべてのものに自分の愛をあげたくなります。せっかくもらった愛なのに、あげちゃうのもったいない、と思いますか? 愛は不思議です。いくら他の人や動物や植物に愛をあげても、心の中の愛は減りません。減るどころか、愛はあげればあげるほど心の中で増えるのです。増えた愛をもっと他の人にあげると、愛はもっと増えて、心の中な愛で溢れます。溢れるほどの愛を持った人は、本当に素晴らしい人です。かわいい赤ちゃんは、人から愛されるためにいるのです。そして、赤ちゃんをかわいいと思うこと、赤ちゃんを愛すると、赤ちゃんを愛した人の心に愛が増えるんですね。だから赤ちゃんも見てくれる人たちに愛をあげているのです。
今日は花の日なので、こんなにたくさんの花が集まりました。きれいな花ですね。花を見てきれいだなと思うのは、わたしたちの心が花を愛しているからです。かわいい赤ちゃんを見ると愛をあげたくなるように、きれいな花を見ると花を愛する心が生まれてきます。花を愛する心で見ていると、心の中の愛が増えて行きます。花がわたしたちの心の中の愛を増やしてくれるのです。赤ちゃんを見ると愛が増えるように、花もわたしたちの心に愛を増やしてくれるのです。赤ちゃんも花もわたしたちの心を育ててくれるのです。
人は、誰でも愛されるために生まれて来ました。沢山の人に愛されて育ち、こどもになっても、大人になっても愛されて生きているのです。ところが大人になるにしたがって、そのことを忘れてしまうことがよくあるのです。時々思い出すのですが、だいたい愛されるために生まれてきたことを忘れて一日を過ごしています。愛されていることを忘れると、愛することもおろそかになってしまいます。
イエス様のお弟子さんも、愛されるために生まれてきたことを忘れてしまっていました。
ある日イエス様がある村でお話をしていました。イエス様がお話をするときは、いつもたくさんの人がお話を聞きに来ます。その日も、イエス様の話を聞こうと、たくさんの大人たちがイエス様を取り囲んでいました。そこに赤ちゃんがお母さんに抱かれてきました。お母さんもイエス様のお話を聞きたかったし、言葉はわからなくても赤ちゃんにもイエス様の愛を受けさせたいと思ったのでしょう。ところがイエス様の弟子たちはお母さんを叱って、ここは赤ん坊の来るところではない。赤ん坊にイエス様の話は分からないし、泣いたりしたら話の邪魔になるから、遠くに下がりなさい。 お話をしていたイエス様は、弟子の言葉を聞いて、話を止めました。そして弟子を読んで言いました。君たちは全く分かっていないね。君たちが行きたいと願っている神様の国、天国には、こどもたちのように素直な心でなくては、入ることはできないのだよ。神様の国はね、このこどもたちのように心が素直な人のものなのだから。さあ、子どもを近くに来させなさい。弟子たちは、イエス様が言われたように、赤ちゃんとその母親をイエス様の近くに来させました。それからイエス様は話を続けました。赤ちゃんにイエス様の話はわからなかったでしょう。でも、イエス様の話を聞いてお母さんの心の中の愛が育ちました。お母さんの心の中で育った愛は、赤ちゃんに注がれます。こうして、イエス様の愛は赤ちゃんに届くのです。赤ちゃんに愛が届いただけではありません。赤ちゃんがイエス様のところに来たことで、大人たちもイエス様の話、神の国、天国のことがわかったのです。イエス様の愛が大人にも届いたのです。赤ちゃんが大人に大切なことを教えてくれたのです。
この礼拝の後、お花をもってソノラスコートと杏林大学病院を訪問します。ソノラスコートには、家族から離れて暮らしているお年寄りがいます。さびしい思いで暮らしている人がたくさんいます。杏林大学病院には、長い間入院して悲しい思いをしている人がいます。そのような人たちにお花を届けます。お花はわたしたちの愛のしるしです。お花をあげることは、わたしたちの愛をあげることです。愛をあげると、そう、わたしたちの心の中の愛が増えます。育ちます。花を受け取るソノラスコートのお年寄りも、杏林大学病院に入院している患者さんも、そして花を差し上げるわたしたちも、みんな愛でいっぱいになります。今日は、花の日、神様の愛に溢れた日になりますように。